2019年11月2日(土) 5回京都1日

 33.7─11.9─35.1の前傾ラップ。過去10年と比べて前半34秒を切ったのはこのレースだけ。スローペースが多い近年のファンタジーSでは珍しい展開となった。レシステンシアはスタートで若干内にヨレたが、五分の出脚で楽に2番手につける。このペースで抑え切れない手応えだったし、危なげなく押し切るのだから明確に強い。走破時計も優秀。母系にサドラーズウェルズを持つダイワメジャー産駒の成功パターンがまた一つ増えたわけだが、距離に関してはこの馬もマイルまでだろう。

 マジックキャッスルは中団から3コーナーで外に出してポジションを上げようしたが、パドゥヴァルスにブロックされたのが結果的に響いたかも。できれば隣の枠のペコリーノロマーノのようにペースが落ちた坂の下りで差をつめたかったはず。直線は外に出してレース最速の上がりで伸びてきたが、勝ち馬を掴まえるまでには至らなかった。父は三冠馬で母は桜花賞③着という奥のある血統。

 クリアサウンドは位置取りとしては良かったし、うまく運べたと思う。最後に甘くなったが、直線もモタれる面を見せずにしっかりと伸びた。右回り自体は問題なかったが、このレースで右回りが初めては馬券に絡んでも頭まではないというデータは来年にも継続。こちらはキズナ産駒。しかし、走りますね。これを書いている時点でキズナはJRA2歳リーディングの堂々2位。目の前の日曜競馬では京都で3勝を上積みしています。

 ヤマカツマーメイドは好位のインでうまく流れに乗れたし、手応えも良かったが、いざ追われてからが案外。これまでの2勝はラスト3ハロンで加速した箇所が一つもない消耗戦。今回のペースだともう少し上がりがかからないと厳しいか。血統はいいので、もうワンランクのパワーアップを期待する。データ室で推したシャレードは⑧着。ペースが速かった序盤は追走に苦労したが、コーナーワークで差を詰めると4コーナーでは逃げ馬の後ろ。直線も前が開いていたが、追って伸びを欠いた。川田騎手によると、「現状はまだ持っているモノを出せる体ではないのかなと。もう少し時間が必要だと思います」とのこと。ただ、多頭数の内枠で競馬をした経験は今後につながるはず。長い目で見たい。

 

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。