父が輝いた舞台で躍動

 2017年4月1日(土)3回中山3日11R 第49回ダービー卿チャレンジトロフィー(GⅢ)は、5番人気のロジチャリスが優勝。父は14年の勝ち馬カレンブラックヒルと同じダイワメジャー。ダイワメジャー自身も現役時代の05年に当レースを勝っていますし、産駒は中山マイルを得意としています。

それでは、レースラップです。

勝ち時計 1分34秒7 前後半3F 36秒234秒7

12.8 – 11.6 – 11.8 – 12.0 – 11.8 – 11.5 – 11.6 – 11.6

 当日は雨が降り続き、午後になって止んだものの馬場状態の発表は“稍重”。レースはスタート後、大外枠からクラレントが気合をつけてハナを奪いましたが、半マイル通過は48秒2のスローペース。Bコースに替わって1週目でしたが、馬場の内はあまりいい状態ではなく、それまでのレースでは外差しが決まっていました。「馬場のいい外目に出そう」というジョッキーの心理、作戦もあってかスローペースでも馬群は縦長。こうなると、前有利の展開になりますね。

 ロジチャリスは、好スタートを決めて手応え良く2番手を追走。内田博幸騎手は4コーナーを迎えてジワッと逃げるクラレントに接近。直線に入ると馬場のいい外の方へと誘導し、最後は2着馬との叩き合いを制しました。ロジチャリスにとってはデビュー16戦目でこれが重賞初勝利。鞍上の内田博幸騎手は今回が初騎乗。タフな馬場コンディションでしたから腕っ節の強い鞍上を起用したのも奏功しましたね。

 当日版で◎を打ったキャンベルジュニアは、先行グループに位置し、虎視眈々と機を窺いつつ運びました。直線では外に持ち出し、一旦はロジチャリスに並びかけましたが、そこから勝ち馬がグイッともうひと伸び。最後は渋太さに屈しての2着。これで負けたら仕方がないという1番人気らしい乗り方でした。昨年はマジックタイムを勝利に導いたシュタルケ騎手。今年に入って中山芝1600mには10回騎乗して[3・2・2・3]と素晴らしい成績。人気馬の騎乗が多いとはいえ連対率50%は立派。今後も、中山マイルで騎乗していればマークは外せませんね。

 グランシルクは、スタートで出負けしましたが、いつも通り後方待機策。先行勢に有利の展開でしたが、直線は際どく迫って3着。改めて能力の高さを示しました。4着マイネルアウラートは2着馬と一緒にポジションを上げて直線へ。坂を上がってからも脚を見せましたが、差を詰めたところがゴール。どうも重賞ですとワンパンチ足りませんが、タフな馬場状態で上位3頭よりも重い57キロを背負っての0秒1差。内容自体は悪くありません。

text by 京増真臣/構成・藤原

 

 

 

 

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。