競馬 研究ニュース

第25回 武蔵野S 回顧

 

 11月14日に東京競馬場で行われた第25回GⅢ武蔵野S(ダ1600m・3歳以上・別定・晴れ・良馬場)はサンライズノヴァ(単勝3番人気)が優勝。GⅠチャンピオンズCの優先出走権を獲得した。騎乗した松若風馬騎手は同レース初勝利。管理する栗東・音無秀孝調教師は2005年サンライズバッカス、2018年サンライズノヴァで勝っており、同レース3勝目。サンライズノヴァは北海道日高町・ヤナガワ牧場の生産馬。馬主は松岡隆雄さん。

 

それでは、レースを振り返っていきましょう。

 

 

【展開・ペース】 逃げの手に出たメイショウワザシ。半マイル通過46秒1というペースは2010年以降だと、最速だった2014年の46秒0に次ぐ速さ。差し・追い込みタイプが上位を占めたように、後方勢に有利な展開でした。

 

▲ゆったりと東京のパドックを闊歩するサンライズノヴァ(撮影:yu~kun)

 

6歳でも決め手健在をアピール

【レース分析】 サンライズノヴァは6歳馬ですから大きな上積みは感じませんが、古馬らしく、いい意味でデキが安定していますね。スタートを決めると、いつも通りに後方へ下げて終い勝負。逃げ馬が飛ばしたことで展開もピタリとハマりました。3コーナーで外へ持ち出し、ジワッとポジションUP。直線は大外から最速上がりで突き抜けて快勝。東京マイルはベストの条件ですが、②③着馬より2キロ重い、58キロを背負って、このパフォーマンス。立派の一言。

 

サンライズノヴァの4代血統表

 

「終始、手応え良く回ってこれました。大味な形の方がいいと思っていたし、強気な競馬をして、馬もそれに応えてくれましたね。斤量に関しては過去に59キロで勝っていますし、馬格があるのでそこまで気にしていなかったです。直線では届くかなと不安でしたが、最後まで渋太く脚を使ってくれました。このまま無事に本番までいってくれれば」松若騎手。得意とする東京ダートコースで健在ぶりをアピール。12月のチャンピオンズCでは待望のJRAダートGⅠ制覇が期待されます。

 

 

強敵相手に力示したソリストサンダー

 ソリストサンダーはキビキビとした周回でデキは良さそうに映りました。展開が向いたとはいえ、このメンバーに入って、ここまで走るとは。地力をつけていますね。2歳秋のプラタナス賞ではルヴァンスレーヴ相手に②着。芝並みの速い上がりを駆使できますから、久しぶりの東京コース起用も吉と出た印象です。エアスピネルは7歳でも馬体は若々しく、気力の衰えもありません。ペースを考えれば最適な位置取り。スムーズなレース運びから、しっかりと脚を使っていますが、今日に関しては上位2頭の瞬発力が上でしたね。本命のモズアスコットは歩様が硬めなのはいつものこと。気配自体は上々でした。上位馬のように外を回って勢いをつけて行けると、また違ったのかも知れませんが、初めて背負う59キロの影響もあったのか、本来の伸びが見られませんでした。

 

 

 

 

 

                                 text by 京増 真臣

 

 

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。

 

 

 

【データ泣き笑い】

〇準OP・OP特別組・・・準OP組は今年も馬券に絡めなかったが、OP特別組からソリストサンダーが②着に好走。前走の舞台は東京ではなく、福島コースだった。来年以降は前走のコースを問わず、③着以内なら連対可能としたい。

〇重賞組・・・勝ち馬は前走がJⅠ南部杯で④着。交流重賞組は前走③→④着以内と連対条件を緩和する必要がある。

 

 

《武蔵野S 2015-19》

 

 


 
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