12月27日に中山競馬場で行われた第65回GⅠ有馬記念(芝2500m・3歳以上・定量・晴れ・良馬場)はクロノジェネシス(単勝1番人気)が優勝。同一年のGⅠ宝塚記念、GⅠ有馬記念のグランプリ連覇は史上11頭目、牝馬としては2頭目の快挙。鞍上の北村友一騎手、管理する栗東・斉藤崇史調教師はともに同レースは初勝利。クロノジェネシスは北海道安平町ノーザンファームの生産馬。馬主は(有)サンデーレーシング。
それでは、レースを振り返っていきましょう。
【展開・ペース】 スタートでハナ候補の1頭だったキセキが出遅れ。すかさず最内からバビットが主導権を握りました。これにオーソリティが続き、1周目のホームストレッチではフィエールマンがポジションUP。全体で見るとスローペースですが、ラスト5ハロン目に11秒台のラップ
これからも続く「牝馬の時代」
【レース分析】 クロノジェネシスは、テンションが高かった前回のGⅠ天皇賞・秋よりも落ち
「馬に落ち着いてほしいと思い、ゲートインやゲートの中でも自然体を心掛けて馬とコミュニケーションを取りました。前掻きをしている時にゲートが開いたんですが、五分のスタートを切ってくれたのは良かったです。折り合いもスムーズでしたし、いつもの調教の時のクロノジェネシスの感じで走れたのが良かったですね。僕自身、昨日、今日と中山の2500mで乗せてもらい、いいイメージを描いて競馬に臨むことができました。まだ未対戦の3冠馬2頭がいますが、そこに譲らず、引っ張っていけるような存在になっていってほしいです」と北村友一騎手。戦前は北村友一騎手自身がグランプリコースでの騎乗経験が少ないのが不安点として挙げられていましたが、前日、当日と中山芝2500mのレースに騎乗して対策は万全。またクロノジェネシスはデビュー時、440キロだった馬体重が今回は474キロ。体を増やす毎に走りに凄みを増している印象。2021年は無敗の3冠馬2頭、そして中距離路線への出走も期待されるグランアレグリアとの対戦がいつ実現するのか。楽しみにその時を待ちたいですね。
史上初!牝馬によるワンツー
サラキアはパドックでキビキビと周回し、好気配。クロノジェネシスより
フィエールマンはGⅠ天皇賞・秋と同様に研ぎ澄まされた体つき。気力も
text by 京増 真臣
※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。
【データ泣き笑い】
〇前走クラス・・・馬券に絡んだ3頭の前走を見ると①着馬=GⅠ③着、②着馬=GⅠ②着、③着馬=GⅠ②着。3頭ともきっちりと条件を満たしていた。 〇枠順・・・今年の上位3頭は5→7→7枠。あまり結果が出ていなかった7枠から2頭が馬券圏内に入った。来年以降、枠順により、大きく割り引くのは避けた方が無難だろう。 〇レース間隔・・・馬券に絡んだ3頭はすべて前走が11月のレースだった。 〇天皇賞・秋組・・・前走、天皇賞・秋で2番人気に支持されたクロノジェネシスが優勝。前走がジャパンカップではなく、しっかりと間隔を取って臨んだ有力馬の好走確率はやはり高い。これは今後も覚えておきたいデータだ。
《有馬記念 2015~2019》 |