5月29日(日曜)に東京競馬場で行われた第89回GⅠ日本ダービー(芝2400m・3歳・晴れ・良馬場)はドウデュース(単勝3番人気)が外から力強く差し切って優勝。騎乗した武豊騎手はこれが日本ダービー6勝目。管理する栗東・友道康夫調教師は3勝目となった。ドウデュースは北海道安平町ノーザンファームの生産馬。馬主は(株)キーファーズ

 

それでは、レースを振り返っていきましょう。

 

 

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【展開・ペース】 皐月賞では逃げることができなかったデシエルトがハナを主張し、前半1000m通過は58秒9という速いペース。緩みなく飛ばしたことによって地力勝負となりました。

 

 

【レース分析】 ドウデュース(3番人気)は無駄肉のない馬体。そして、動きには弾力が感じられ、文句のない仕上がりでした。皐月賞と同様に脚をためて後方待機策を選択。4コーナーで迷わず外に出したことによってスムーズに加速することができました。ゴール前では外からイクイノックスが迫ってきましたが、もうひと伸びするようにして凌いで優勝。勝ちタイムは2.21.9。これは21年にシャフリヤールが作った記録をコンマ6秒更新する日本ダービーレコード。大一番で、現3歳世代がハイレベルであることを証明しました

 

▲パドックを歩くドウデュース(撮影ːyu~kun)素晴らしい仕上がりだった。

 

「感無量です。スタートはそれほど速くはないですし、位置取りは想定通り。凄くいいポジションでした。今日は馬場もいいですが、少しハイペースでしたし、そのなかでこの馬のペースで運ぼうと思いました。4コーナーを回ってくる時は痺れるような手応えでしたし、軽くゴーサインを出したら、反応が良過ぎて先頭に立つのが速くなり、前に馬がいなくなった分、少し気を抜こうとしましたが、ラストまでしっかりと走ってくれました。頂点のレースで、大観衆の前でのこの結果は凄く嬉しいです。今後もドウデュースとともに、世界を含めて頑張っていきたいと思いますとレース後に武豊騎手はコメント。皐月賞は追い上げ届かず➂着に終わったドウデュースですが、大一番では末脚炸裂。ダービーの勝ち方を知る鞍上のパートナーの力を信じた騎乗も見事のひと言。秋は凱旋門賞に出走するプランも発表されており、もうひとつ大仕事を成し遂げるのか注目が集まります。

 

ドウデュースの4代血統表

 

 イクイノックス(2番人気)は皐月賞を使われ、これが3歳2戦目。馬体が引き締まり、柔軟性が増しており、日本ダービーを目標にきっちり状態を上げてきましたね。スタートの一完歩目が今ひとつでしたし、掛かる面を見せた皐月賞の轍を踏まぬように、リズム重視のレース運び。4コーナーはインから外に出す進路を狙い、ほんの僅かに追い出しを待たされましたが、メンバー最速の上がりを駆使して惜敗の②着。まだまだ完成途上という中でこれだけのパフォーマンスを見せたのですから秋が楽しみですね

 

 

 アスクビクターモア(7番人気)はガッチリとした体の造りで、脚運びはスムーズ。皐月賞以上の状態に映りmした。積極的なレース運びで一旦は完全に抜け出し、3年前の勝ち馬ロジャーバローズを思い出させましたね。そのロジャーバローズと同等か、それ以上のパフォーマンスだったと感じました。先着を許した2頭はそれだけの素材だったということでしょうダノンベルーガ(1番人気)は馬体の無駄肉を削ぎ落とし、皐月賞から一段上の仕上げ。ドウデュースイクイノックスに伸び負けた格好ですが、アスクビクターモア=ロジャーバローズと考えれば、ダノンキングリーと比肩する力は示しました。このあとGⅠを獲得できる器でしょう。

 

 

 

 

 

 

 

             text by 京増 真臣

 

 

 

 

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