11月12日(土曜)に東京競馬場で行われた第27回GⅢ武蔵野S(ダ1600m・3歳以上・別定・晴れ・良馬場)はギルデッドミラーが優勝。騎乗した三浦皇成騎手は当レース2勝目。管理する栗東・松永幹夫調教師は初勝利となった。ギルデッドミラーは北海道安平町ノーザンファームの生産馬。馬主は(有)シルクレーシング

 

それでは、レースを振り返っていきましょう。

 

 

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【展開・ペース】 好スタートを決めたバスラットレオンがすんなりハナを奪いました。前半4ハロン通過が48秒0~後半47秒6。マイル重賞としてはペースは落ち着き、先行勢に有利な展開となりました。

 

 

【レース分析】 ギルデッドミラー(2番人気)はパドックで落ち着きがあり、好気配。スタートが良く、道中は単勝1倍台と断然の支持を集めたレモンポップをピタリとマークしながら折り合いに専念。いいタイミングで外に持ち出すと、一完歩毎に差を詰め、先に抜け出したレモンポップを捉えて念願だった重賞タイトルを獲得。先行勢に有利な展開だったことを踏まえれば、ハナ差でしたが、完勝と言っていいでしょう。ダート路線にシフトしてからは①②①着。底らしい底を見せておらず、更なる活躍が期待できるでしょう。

 

▲パドックを歩くギルデッドミラー(撮影:yu~kun)以前の幼い面が抜け、落ち着き払って周回していた。

 

 「ゴールしてからも、どちらが勝ったか分かりませんでしたが、苦しいところからもうひと伸びしてくれました。道中はレモンポップの後ろをキープしたいと思っていました。位置を取りにいった分だけ掛かりましたが、すぐに折り合いはつきましたね。僕は前々走のダートから乗っていますが、跨った時にこれはモノが違うと感じていました。このまま無事にいってくれればいいですね」三浦皇成騎手はコメント。ギルデッドミラーはオルフェーヴル産駒。芝からダートにシフトし、眠っていた素質が花開いたあたりも昨年のBCディスタフを制したマルシュロレーヌを彷彿とさせますね。来年、6歳を迎えますが、フェブラリーSでは有力候補となるのは間違いなく、大仕事を成し遂げても不思議ありません。

 

ギルデッドミラーの4代血統表

 

 レモンポップ(1番人気)は中1週での出走でも、硬さはなく、パワフルな脚捌き。毛ヅヤも冴えていましたし、いい状態に映りました。出脚の良さを生かして3番手を確保。ペースが落ち着きましたから、絶好のポジションで完璧なレース運び。しかし、最後は勝ち馬の瞬発力に屈する形で惜敗の②着。確かにマイルより1400mの方が適性は高い印象はありますが、今日のところは勝ち馬を褒めるべき。重賞でも互角以上に戦えることを証明しました。バスラットレオン(7番人気)は帰国緒戦でしたが、馬体は緩みなく仕上がっていましたね。活気溢れる周回で、状態は良さそうでした。マイペースの逃げを打ち、最後まで懸命に粘って0秒1差③着に好走。勝ち馬より4キロ、②着馬より2キロ重い58キロを背負っていたことも考慮すれば立派な内容でした。

 

 

 美浦・村上編集員がコラムで◎に推していたスマッシングハーツ(4番人気)は好調をキープしてレースに臨めました。いつも通り、末脚に賭ける戦法を取り、最速タイの上がり3ハロンをマークしましたが、今日に関してはペースが落ち着いてしまったことが痛恨。④着まで追い上げた点は評価して良く、今後、重賞でも展開が噛み合うようならチャンスがあります。本紙予想で対抗としたハヤブサナンデクン(3番人気)はテンションも上がらず、キビキビと周回。マイルの流れにすんなり対応できましたが、緩い流れの中、3頭分ほど外を回らされたロスが着順に出た印象。結果論にはなりますが、2番手を取れていたなら、もっと着差は詰まったかもしれません。

 

 

   text by 京増 真臣

 

 

 

 

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。

 

 

 

 

 

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