11月19日(土曜)に東京競馬場で行われた第27回GⅡ東京スポーツ杯2歳S(芝1800m・2歳・馬齢重量・晴れ・良馬場)はガストリックが優勝。騎乗した三浦皇成騎手、管理する美浦・上原博之調教師とも東京スポーツ杯2歳Sは初勝利。ガストリックは北海道浦河町栄進牧場の生産馬。馬主は前田幸治さん。

 

それでは、レースを振り返っていきましょう。

 

 

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【展開・ペース】 内枠からシルトホルンがハナを奪いましたが、ドゥラエレーデ並びかけたことで速いラップが続き、1000m通過は58秒9。地力の問われる展開になりましたから、0秒2差だった④着馬までは高い能力を示したのではないでしょうか。

 

 

【レース分析】 ガストリック(単勝5番人気)は体が絞れていてデビュー戦よりも、動きに力強さも出た印象。上積みは大きかったですね。今回もスタートはゆっくりでしたが、すぐに出脚がついて後方の内目を追走。新馬戦が1000m通過63秒2とかなりのスローでしたから、4秒ほど速いペースの中でも、しっかり脚を溜められました。内をロスなく立ち回った三浦皇成騎手のアシストも受け、きっちりと抜け出して快勝。クラシック候補の1頭に名乗りを挙げました。

 

▲パドックを歩くガストリック(撮影:yu~kun)脚捌きに力強さが増していた。

 

 「まずは新馬でいい勝ち方をして、ステップとして大事な重賞で僕に任せていただいてオーナーに感謝したいです。絶対にモノにするぞ、この馬と大きなところに向かうぞという気持ちで追い切りに乗せてもらいました。勿論、まだ緩くて頼りないところはありますが、いい背中をしているし、スピードに乗った時の沈み方などは、なかなかこういう馬はいないと感じるほど。なので、レースを楽しみにしていたんです。新馬戦は後ろから外を回る競馬でしたが、今日はいいペースのなか馬群を割ってくることができたし、いいレースができたと思います」三浦皇成騎手はコメント。ワグネリアン、コントレイル、ダノンザキッドイクイノックスと近年の勝ち馬が高い確率でのちのちGⅠ勝ちしている出世レース。勿論、ガストリックの今後の動向からも目が離せません。

 

ガストリックの4代血統表

 

 ダノンザタイガー(2番人気)は馬体が増えてひと回り成長。休養前より体の緩さはなくなってきましたね。スタートを出たなりに7番手を追走。前が引っ張ってくれましたから絶好の展開。直線に向くと懸命に差を詰めてきましたが、勝ち馬とはコース取りの差が出て惜しい②着。とはいえ、賞金加算には成功。まだまだ来年を見据えての仕上げでもあり、これからどんどん良くなりそうです。ハーツコンチェルト(1番人気)は1度使ったことで、少しテンションが上がってきましたが、この程度なら気持ちがピリッとした感じで、能力発揮に支障はなかったはず。重厚感のある好馬体はスケールの大きさを感じさせます。もともとスタートが速くありませんから、出遅れは織り込み済み。大外を回り、メンバー最速の上がりを駆使して③着に追い上げてきましたが・・・。今後を考えれば賞金は加算したかったところですね。

 

 

 ドゥラエレーデ(6番人気)はキビキビとした周回で好気配。厳しいペースでしたが、直前半ばでシルトホルンを競り落として見せ場は十分。上位馬の瞬発力に屈したものの、中身の濃い④着でした。展開が噛み合うようなら重賞でもチャンスがありますねフェイト(3番人気)は仕上がりが良く、前を深追いせずにポジションも絶好。ただ、最後は伸び切れなかった感じ。この馬も今日に関しては瞬発力で見劣ってしまった印象を受けました。

 

 

   text by 京増 真臣

 

 

 

 

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。

 

 

 

 

 

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