5月14日(日曜)に東京競馬場で行われた第18回GⅠヴィクトリアマイル(芝1600m・4歳以上・牝馬・小雨・良馬場)は4番人気に支持されたソングラインが優勝した。管理する美浦・林徹調教師はヴィクトリアマイル初勝利。騎乗した戸崎圭太騎手は15、16年にストレイトガールで勝利しており、通算3勝目となった。ソングラインは北海道安平町ノーザンファームの生産馬。馬主は㈲サンデーレーシング

 

それでは、レースを振り返っていきましょう。

 

 

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【展開・ペース】 メインレースのパドック周回中から雨が降り出し、良馬場発表でしたが、少し時計がかかり決着タイムは1分32秒2。影響は少なからずあったように感じます。最内枠からロータスランドがハナを切って前後半の4ハロンは46秒2、46秒0のイーブンペース。レースの質としては先行勢が有利でした。

 

 

【レース分析】 ソングライン(4番人気)は馬体にボリューム感があり、張りや毛ヅヤの良さが際立っていました。少しカリカリしていたのは昨年の安田記念と同様。勝ち気な気性ですからひと息入った点も苦にしません。スタートは良くありませんでしたが、結果的にスターズオンアースをマークしながら運ぶことができました。ジョッキーのインタビューでは外に持ち出したかったようですが、馬群が固まって内に収まるしかなく、これも結果論だけで言えば、直線での進路取りにつながりました。馬群のインをつき、ゴール寸前でソダシを捉えました。

 

 

 「発馬を気をつけていましたが、うまく決まりました。それで、できれば比較的コンディションのいい外めを運べればと思っていたのですが、結果的には内めを回ることになってしまいましたね。それでも、緩い馬場を苦にせずに手応え良く運ぶことができましたし、これならば大丈夫だろうと馬を信じて進みました。ラストは接戦となりましたが、差してくれたと思いました。強かったですし、今後の活躍も楽しみです」とレース後に戸崎圭太騎手はコメント。一昨年はNHKマイルCで②着し、昨年は安田記念を制覇。そして今年はヴィクトリアマイル優勝。3年続けて東京芝1600mのGⅠで好結果を残しました。安田記念ではあのウオッカ(2008、09年優勝)以来の連覇達成と成るか!?その走りに注目が集まります。

 

ソングラインの4代血統表

 

 ソダシ(3番人気)は休み明けで8キロの馬体増。一段と逞しくなっており、力強い歩様。少しうるさい程度で、ハツラツとした動きと上々の仕上がりに映りました。何かを行かせて2番手でレースを進めると言うのは陣営のプラン通りだったのではないでしょうか。直線ではスターズオンアースの追い上げは振り切ったものの、勝ち馬に捉えれて惜敗の②着。スターズオンアース(1番人気)は大阪杯を使ったことで体がグッと締まり、全身を使って迫力満点の周回。気配は抜群でした。ゲートに細心の注意を払っていた感じで、五分のスタートが切ると、好位のインに陣取って勝ちパターンのレース運び。単純にマイル適性の差が出たのか!?とはいえ、オークスで2分24秒を切って優勝したのはスターズオンアースを含めて4頭。他の3頭はジェンティルドンナ、アーモンドアイ、ラヴズオンリーユー。比較からこの馬も時代を象徴するような名牝になる資質は十分。直前の雨で上滑りする馬場が影響した・・・とも敗因を分析しています。

 

 

 ディヴィーナ(15番人気)はモーリス産駒とすれば華奢で、馬っぷりで劣るような感じはありましたが、直線は外から伸びて④着まで浮上。前有利の展開を考慮すれば中身は濃かったですね。サウンドビバーチェ(8番人気)は、グイグイとパドックの外めを勢い良く周回。好調ぶりが感じ取れました。今回は逃げることなく道中は2、3番手を追走。流れを考慮すると絶好のポジションから渋太く脚を伸ばして掲示板を確保。鞍上は『馬場が渋って走りづらそうでした』と語っており、その中でも健闘したあたり地力強化ぶりは本物ですね。

   

text by 京増 真臣

 

 

 

 

 

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。

 

 

 

 

 

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