真夏の越後路、一人旅

 2017年8月13日(日)2回新潟6日目11R第52回関屋記念(GⅢ)は、単勝7番人気のマルターズアポジー(父ゴスホークケン×母マルターズヒート)が優勝。堀井雅広厩舎の管理馬で鞍上は武士沢友治騎手。16年福島記念、17年小倉大賞典に続く重賞3勝目となりました。近走は中距離に起用されていましたが、マイルに替わって見事に逃げ切りましたね。全3戦で行われるサマーマイルシリーズも残すところ京成杯オータムハンデのみ。マルターズアポジーはこの勝利でシリーズランク2位に浮上。2着のウインガニオンもポイントを上乗せして首位をキープ。夏のマイル王はどの馬か?チャンピオン争いからも目が離せません。

レースを振り返ってみましょう。

勝ち時計 1分32秒2

前・後半4F 46秒645秒6

12.4 – 11.1 – 11.7 – 11.4 – 11.3 – 11.1 – 11.0 – 12.2

 今年の関屋記念は典型的な“行った行ったの競馬”。本紙予想で本命に推したマルターズアポジーは好スタートを決めて先手を主張。楽に主導権を握り、2番手以下を3馬身程度引き離しての逃げ。前半3F通過35秒2、半マイル46秒6と落ち着いたペースに持ち込めました。重賞2勝の実力馬ですから、この時点で勝負あり。4コーナーを回り、直線に入ってからはムチも入りましたが、残り3F地点から11秒1-11秒0と速いラップを刻みました。ラスト1Fこそ12秒2とかかった分、いくらか後続に詰め寄られましたが、前半の貯金を生かして危なげなく逃げ切りましたね。3走前の小倉大賞典を勝った時が1600m通過1分32秒9。マイルの適性は高く、スピードも一枚上でした。

 2着ウインガニオンマルターズアポジー好スタートを切ったことで競り合いを避けて2番手を追走。結果的に逃げ切りは許しましたが、先行勢に有利な展開を味方につけてキッチリと連対を確保しました。昨年の2着馬ダノンリバティは道中、ウインガニオンの後ろを進み、3~4コーナーもソツのない立ち回り。前を捉えられませんでしたが、ゴール前はウインガニオンに迫って3着と好走しました。
 
 マルターズアポジーが内の3番枠なのに対し、ウインガニオンは15番枠でしたから無理に競り込むことは避けて2番手で折り合う形を選択したことでレース前に思い描いた通りの展開になってくれました。またウインガニオンはサマーマイルシリーズチャンピオンの座が狙える位置(中京記念1着)にいますから、とも倒れになるような無謀な競馬はしないかなという見立てもありました。
 
text by 京増真臣/構成・藤原
 

研究ニュース本紙・京増TMは関屋記念を→〇で的中! 

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