2:01.6(13.3 – 11.9 – 13.1 – 12.9 – 11.8 – 12.4 – 12.0 – 11.4 – 11.2 – 11.6)

 1000通過1.03.0はコース改修後の金鯱賞で最も遅く、2.01.6の決着も同様でした。レース全体としてはスローの上がり勝負。5ハロン目の11秒8は外からスワーヴリチャードに来られたサトノノブレスがペースを上げたため。そこでスワーヴリチャードが抑えることができたことによって再び12秒4とラップが落ち、ラスト3ハロンの勝負に。

 勝ったスワーヴリチャードはプラス10㎏でしたが太いという印象はなく、仕上がりは良かったと思います。序盤は馬群の外で前進気勢が強く、向正面で逃げ馬を追いかけて上がっていきましたが、前述の通りペースが上がったことにより我慢が利きました。あとは2番手でコーナーをロスなく立ち回り、脚をタメて直線へ。徐々に回転数を上げて、ラスト1ハロンから追い出されると粘るサトノノブレスを半馬身交わしてゴール。まずは完勝でした。本番の大阪杯は右回りで行われますし、そこでシビアな流れになった時にひと伸びできるかが問われそうですが、このメンバーでは最右翼といえるでしょう。サトノノブレスは押してハナへ。これが正解。後ろからは誰も来ず、すぐにペースは落ち着きました。実力は十分。これだけ楽なペースで行ければ粘って何も不思議はありません。

 展開的に一番強い競馬をしていたのはサトノダイヤモンド。道中は無理をせず、中団で折り合って運べました。ただ、本質的に瞬発力勝負はどうなんでしょうか。自身が使った上がり33秒7は、日本ダービーで惜敗した33秒4に次ぐ数字。現状はもっと地力を問われるレース展開の方が合っているはず。それでも、4角で同じように後ろにいたブレスジャーニーデニムアンドルビーメートルダールアクションスターはノーチャンスでしたから、さすがに地力がありますね。見た目には悪くありませんでしたが、今週のひと追いで間に合ったといった状況でしたから、順調なら上積みも少なくないでしょう。

 ヤマカツエースはプラス12㎏で余裕残しといった仕上げ。4角でスワーヴリチャードの外に出して追撃を試みますが、直線では逆に突き放されてしまいました。物足りない内容でしたが、こちらも次は上積みを見込んでいいでしょう。

 最後に、勝ち馬は強かったですが、思ったよりも低調な競馬になりました。大阪杯の参考としては少し扱いが難しいレースになったという印象です。

text by 小林 

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