皆様あけましておめでとうございます。2月ではありますが2018年の1発目ということでご挨拶をさせていただきます。M.Mです。

 

 今回は2月6日、佐賀記念が行われました佐賀競馬場へ行ってきました。近場ではないのですが日帰りです。この時季はJRAの順延の可能性があるため、業務上の理由で念の為に月曜日は空けていたんですね。

 なお、今回からもう少し競馬場そのものにスポットを当て、行ったことがない方にもどんな競馬場か少しでも知っていただけるようなものにできればと思います。

 

 佐賀競馬場は、荒尾競馬の廃止によって、現在九州唯一の地方競馬場となっています。佐賀県にありますが、「佐賀市」ではなく「鳥栖市」にあります。空港であれば、佐賀空港よりも福岡空港、宿を取るのであれば鳥栖や博多、久留米あたりが便利かと思います。

 九州新幹線では新鳥栖駅からタクシー、在来線であれば鳥栖駅の駅前バス乗り場から路線バス(43系統)に乗って競馬場前で降りてください(約20分、290円)。佐賀競馬はいわゆる無料バスというものはなく、路線バスしかありません。本数も少ないので時刻には注意が必要です。

 佐賀競馬にはちょっと変わった「友の会バス」という手段もあります。名前だけ見ると会員制のようにも見えますが、誰でも利用できるバスです。「青春18きっぷ」は18歳じゃなくても使えますよ、的なイメージでしょうか。西鉄、JRの各久留米駅から乗車可能(他に柳川地区発もあり)で、約20~30分です。本数が少ないので時刻等は佐賀競馬HPでご確認ください。車内の受付嬢(陽気なおばちゃん)に片道300円の料金を払えば帰りのチケットをもらえますので、それで帰りは無料となります。もちろん帰りだけ300円を払って乗ることも可能です。帰りは最終レースの10分後に発車しますが、その前の便はメインレース後すぐ、更に常連さんが多いので、常連のおっちゃんが「もう出せ出せ」みたいに言うと有無を言わさずさっさと出ちゃったりします。利用する方は気をつけましょう。

 

 車での来場であれば、無料駐車場がなんと約1万台分ありますので、駐車場の心配は無用です。写真では分かりにくいかもしれませんが、逆側や裏手にも駐車場はあります。裏手の駐車場は閉鎖されており、砂などが置かれていたので、実際は1万台分ないかもしれませんが、ネット投票が売り上げの半数以上を占める現在では満車になることはないでしょう。ただ、広大な駐車場を構えているが故に、ある弊害?が発生しているのです。そのことについては後編でお話したいと思います。

 

 佐賀競馬場は1週1100mの右回りコースでほぼ平坦、直線はゴールまで200mです。佐賀は馬場の内側の砂が深く重いと言われ、コースの内側を開けて走るのが特徴的です(高知も同様)。2017年8月から9月にかけて1カ月開催を休んで馬場改修が行われ、直後は内を開けないコース取りでしたので、馬場が変わったのかなと思いましたが、最近はまた内を開けるようになっています。

 

 こちらがパドックですが、ひと目見て何か違うということがお分かりになるでしょうか。

 

 そうです、右回りなんです。佐賀競馬場のパドックは日本で唯一右回りに周回するのです。馬が周回していることに変わりはないのですが、普段左回りで見ているだけになんだかとても違和感があります。馬体重などを示す表示板は今は少なくなった手書きとなっています。

 佐賀の騎手と言えば12年連続佐賀のリーディングを守り続けている「ミスターほとんどパーフェクト」の異名を持つ山口勲騎手が有名です。2017年も地方通算4000勝を達成し、勝率は約3割、連対率は約5割、3着内率は6割超と、とてつもない数字を残しています。困ったら山口勲騎手というところでしょうか。ただ、ほぼ人気になります。

 他では「キングシャーク」こと鮫島克也騎手。JRAの鮫島良太、克駿騎手の父で、こちらも地方通算4000勝以上を挙げ、95年から05年まで11年連続佐賀リーディングに輝きました。また、JRAの川田将雅騎手の父は佐賀競馬の川田孝好調教師で、川田騎手は佐賀競馬場で育ったということになります。佐賀競馬場で川田騎手が騎乗することがあれば要チェックです。佐賀競馬には女性の岩永千明騎手も在籍しており、現在は落馬による怪我で療養中ですが、復帰を待ちたいところです。

 人と言えば実況の中島秀峰アナも特徴的で、とにかく濃いです。お顔もそうですが、独特の言い回しや実況が名物とも言えます。最近はほとんど聞かれませんが「栄光まで残りあと157m!」などというフレーズ(細かい数字は覚えていませんが、要するに1桁まで言います)や、「ロマンチック(馬名)が止まらないー!」などの他に「夏でも冬でもナイスガイ、幸英明」など騎手紹介でも名言(迷言?)が飛び出します。中島アナの本馬場入場、実況は要注目です。

 

 長くなりましたので続きは後編で。次回は辿り着くまでの苦労、そして場内の様子などをお話してみたいと思います。

 

後編はこちら

競馬ブック M.M

競馬があるところにはどこへでも足を運び、JRA、地方競馬場を踏破、一昨年には香港にも遠征。JRAは勿論だが、地方競馬が大好物。ただ、馬券はド下手という致命的弱点を持つ。どうしても競馬に関わる仕事がしたいと一念発起して競馬ブックに転職。業務で校正など、日々「日本語」と格闘中のオールドルーキー。